給料ゼロ、赤字穴埋め…明らかになった「ブラックバイト」の実態がヤバイ

仙台の大学生が「ブラックバイト」を初の労働審判申し立てに踏み切った。明かされた実態は、給料ナシ、40日連続勤務、赤字補填として10万円払わされるなど、信じられないものばかりだった。

■仙台の大学生が異例の労働審判申し立て

アルバイト先の「バー」に対して約210万円の支払いを求め、仙台市の男子大学生が労働審判を申し立てました

学業に支障が出るほどの過重労働を学生に強いる。賃金をきちんと支払わない――。「ブラックバイト」が横行する

弁護士によると、ブラックバイト問題での労働審判の申し立ては、全国初

■明らかになった「ブラックバイト」の恐怖

信じられない「ブラックバイト」の実態が明らかになった

男子学生は2014年4月、東北有数の繁華街・仙台市国分町のバーで、週3日、1日9時間の約束でアルバイトを始めた

・だんだんと長時間労働になり、「40日連続勤務」も…

男子大学生は、アルバイトを開始してから半年後にはほぼ毎日、勤務を求められ、40日間の連続勤務もありました

最大40日連続や1日12時間の勤務を強いられた

・「暴力」も受け、給料未払い、さらに10万円払わされた

賃金に関しても、「賃金は時給制から歩合給にする」と、店側から一方的に通告された

去年8月からの7か月分の給料が未払いになっている

弁護士は「売り上げが達成できていないことなどを理由に、暴行、胸ぐらをつかんで、2〜3発殴る。暴言、『何やってんだ。それで売り上げが取れると思っているのか? 赤字になったら、お前から取るぞ』が行われるようになった」と語った

店の赤字補填を名目に、180万円余りを要求された

赤字の補填(ほてん)として10万円を支払わされるなどしていました

・「辞めたい」と言っても脅され、洗脳のような状態になっていた?


Photo by Thomas Northcut / DigitalVision

何度も店長に辞めたいと訴えた。その度に店長から胸倉をつかまれたり、「辞めると懲戒解雇扱いになる。そうすると就職に響くよ」といった脅しを受けたりしていた

「男子学生は店長と2人だけで働くことが多く、店長から暴言などを繰り返されるうちに従わないといけないという精神状態に追い込まれた。親からの仕送りだけでは十分な学生生活が送れない状況もあり、なかなか辞めることができなかった」と説明しました

・ようやく辞めることができたが、深刻なダメージが残った

彼はその後「ブラックバイトユニオン」に加入して辞めることができたのだが、「親に心配をかけたくない」とずっと我慢していたのだ

こうした過重労働のため学業にも支障をきたし、3年次の単位の半分を落としたという

男子学生は弁護士を通じて、「今後、自分と同じように学生がアルバイトで苦痛な思いをすることがなくなってほしいと感じています」というコメントを出しました

男性側の弁護士によりますと、このバーは現在、連絡が取れない状態になっているということです

■全国的にも増えている「ブラックバイト」問題

厚生労働省の調査によると、アルバイトをした学生の6割が、賃金など労働条件を巡るトラブルを経験していた

・ブラックバイトの典型的な例

採用時に合意した以上のシフトを入れられたり、労働時間が1日に6時間を超えても休憩時間が取れない

準備や片付けの時間に賃金が支払われない、時間外労働や休日・深夜の割増賃金が払われない-

授業に出られず、試験中にも休めない、といった訴えが相次いだ

労働条件を明示した書面の交付は雇い主の義務だが、アルバイトの6割で守られず、口頭での説明さえない例も2割に上った

中には、アルバイト先のコンビニエンスストアで、おでん販売のノルマを課せられ、さばききれずに300個を自費で購入した男子高校生からの相談もあり、事態は深刻

労働組合「ブラックバイトユニオン」には、大学生や高校生から月に50件以上の相談があるという

■「ブラックバイト」が増えている要因

・「バイト」に過度に依存する職場が増えている

アルバイトに店舗の鍵を持たせ、出勤しないと開店できない状態の職場も…。

20年ほど前まで、ほとんどの学生アルバイトは正社員の補助にすぎませんでした。しかし現在、企業は学生アルバイトを戦力化し、基幹的な労働力として位置づけることが増えました

飲食店や小売店舗などでは、学生アルバイトが「戦力」として職場組織で高度に期待される存在となっている

それらの店舗では、些末な仕事を学生に任せるのではなく、商品の陳列や注文など、直接売り上げに関わる業務に責任を負わせたり、金銭の管理を任せたりしていることも少なくない

そのような過度に学生に依存した職場は、「学業を無視したシフトや残業命令」につながりやすい危険をはらんでいるのだ

労働相談で多いのは、残業代不払いなどの「違法行為」ではなく、「辞められない」というもの。大学一年で入り、はじめは週に2、3日だったのが、気づくと毎日勤務する様に。脅されるわけではないけれど、自分がいないと店が成り立たないので、辞められない。経営の在り方の問題が影響しているのだ

・学生も生活のため辞められない状況がある

学生側の生活状況の変化もあります。全般的に学費が高騰し、仕送りは減少し、奨学金も不十分なため、生活費の一部をバイトに頼らざるを得ない現状があります

保護者の経済的支援を当てにできず、自らのアルバイト代で学費を賄う「苦学生」の中には、過酷な労働条件で心身を壊すなどして留年や退学にいたるケースも

アルバイト学生の28%が週20時間以上勤務しており、25時間以上も10%を占めました。1週間に20時間以上働けば「疲れて学業がおろそかになる」学生が当然増える

■「ブラックバイト」を避けるには?

「ブラックバイト」を見分けるには、ブランド名だけではなく、運営する事業体や働く店舗で十分に人手が足りていそうかどうかをよく調べるとよいだろう

目当ての店舗に客として夜、昼間などに何度か出入りしてみれば、様子を把握できるはずだ

ブラックバイトかどうかの判断は求人段階である程度判断がつきます。それはいつも求人が出ているコンビニやスーパーなどは避ける事

業種別では、コンビニや居酒屋の店員、塾講師などのサービス業が目立つ