営業時間を短縮する企業が増加…日本で「休む文化」は根付くのか?

近年、営業時間短縮に舵を切る企業が増えています。海外では、24時間営業のお店は非常に珍しく、サービス業でも定休日を設ける店舗が非常に多く「休む文化」がしっかり根付いています。働き方改革が叫ばれる日本でもこの文化は根付くのか?

■モスバーガー、複数店舗で営業時間を短縮へ

モスフードサービスは5月にかけて、全国のモスバーガーの一部店舗の開店時間を1〜2時間遅らせる

モスの営業時間は原則午前7時~午後11時だが、パートやアルバイトが集まらない場合などは、営業時間を短縮できるようにする

■理由は深刻な人手不足?

人手不足が深刻化して、原則午前7時の開店時間に合わせてパートやアルバイトが確保できない店がでているため

モスは2015年以降、オーナーや店長の長時間労働を見直す観点から、個別交渉で営業時間の短縮を認めてきた

2015年以降から全国の1400店舗のうち、すでに400店舗が営業時間の短縮を行ってきた

■今回のモスの決断に消費者は意外と好反応?

今より短くしてくれてもいいねんで
頑張れモス pic.twitter.com/jVnTVy56o8

『モス50店舗…』という文字が目に入ったので閉店か…?!と思って悲しくなったが営業時間短縮だったので「ああ~いいよいいよ無理すんな!!!」と声に出してしまった

モス営業時間短縮かあ。世はアルバイトさん争奪戦だもんね。仕方ない仕方ない。

無理に長い時間営業してスタッフに負担かけるくらいなら短縮してしっかりとサービスするっていう姿勢は好感あるね

■近年、様々な企業が営業時間の短縮を実施している

「ガスト」や「ジョナサン」を展開するすかいらーくは昨年12月、深夜営業を大幅に縮小すると発表

営業時間を5時間ほど短縮し、原則深夜2時に店を閉め、朝7時に開店するように変えた

それまでは原則として24時間営業や深夜5時まで営業している店舗が大半を占めていた。

ロイヤルホストは、1月末までに全店舗で24時間営業を廃止

従業員の労働環境を改善したい、ランチやディナーで高品質の料理・サービスを提供したい、という理由から営業時間短縮を進めてきた

将来的には定休日の導入も検討していくという

日本郵便も’15年6月から「ゆうゆう窓口」の営業時間見直しを推進中

24時間作業のある郵便局でも作業員の作業時間確保を優先し深夜の時間帯は閉める(営業しない)郵便局も増えています

ことしの年賀状の配達では、人件費の負担が大きいとして1月2日の配達を取りやめました

ヤマト運輸は宅配便の再配達について、当日分の受付時間を、これまでより1時間早い『午後7時まで』に24日から繰り上げた

6月から一部サービスを見直し、正午~午後2時の時間帯指定サービスを廃止する

ネット通販の荷物の増加でドライバーの人手不足や長時間労働などが深刻になっているため、一部の宅配サービスを縮小することを決めました

24時間営業の代名詞的存在だったマクドナルドも、24時間営業店を2年半で4割以上削減

11年の東日本大震災後、夜間の利用客が減少傾向になり、「14年初めから店舗ごとに営業時間の見直しを進めてきた」という

12年末時点で全体の56%の1857店が24時間営業だったが、14年末には1471店、16年9月末では809店まで減った

■なぜ営業時間を短縮する企業が増えているのか?

夜中に店舗で買い物をしたり、ファミレスやファストフード店でたむろしたりする若者が減り、朝型の生活を送る高齢者が増えました

かつては深夜営業を行えばそれなりの来客が見込め、深夜の時間帯での勤務を望む労働者もたくさんいた。しかし、時代は変わった

営業時間を長くすることによって売り上げを増やそうとしてきましたが、そうしたビジネスモデルが通用しなくなっている

若者人口は年々少なくなっていて、深夜に人材を確保しようと思えば、賃金は高くなります

人手不足で賃金が上がり、売上高がコストに見合わなくなってきている

深夜では通勤に車が必要になることも多いので駐車場の確保、さらに大きな店舗では警備員の配置…とコストが高くなる要素は多い

長時間労働で命を奪われる従業員は後を絶たず、平成27年度に労災認定された過労死と、未遂を含めた過労自殺はいずれも100件に迫る

長時間労働の是正が社会的課題となっており、営業時間を減らす動きに拍車がかかっている

各企業過剰なサービス競争となっている日本だが、その流れが少しずつ変わりつつある

■海外では「休む文化」がしっかり根付いている

世界中を見渡しても、これだけ多くの店舗が24時間、営業している国は珍しい

ヨーロッパでは、習慣として「お休みの日はきちんと休む」といった感覚があり、日曜や祭日を「お休み」にしている店舗がほとんど

■日本でも「休む文化」は普及していくのか?

営業時間短縮の代わりにデリバリーサービスを始めたり、郊外の店舗にドライブスルーを増設したりするなど、長時間営業とは違う「付加価値」を持たせる企業も多い

正月早々に始まる初売りも、いつでもほぼ定刻通りの運行が求められる鉄道も、そしてファミレスの深夜営業も、「あれば嬉しい」かもしれないが、本当に「ないと困る」ものなのか

消費者だけではなく、働く人の声にも耳を傾けながら、サービスを見直そうという動きは、注目していく必要がある

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